エネルギー用語辞典

あ行

アグリゲーター 需要家側エネルギーリソースや分散型エネルギーリソースを統合制御し、VPPDRからエネルギーサービスを提供する事業者のことです。役割によってリソースアグリゲーター、アグリゲーションコーディネーターに区分ができ、両役割を兼ねる事業者も存在します。
インバータ制御 モータの電源周波数を自在に変化させることで、モータの回転数を制御する装置です。例えばエアコンやファンなどに使用するモータの周波数を変化させることで、無駄なエネルギー消費を抑え、省エネに貢献します。
液化天然ガス
(LNG:Liquefied Natural Gas)
気体の天然ガスをマイナス162度まで冷却して液化したものです。液化することで体積が1/600程度になり、輸送に適しています。
液化石油ガス
(LPG:Liquefied Petroleum Gas)
プロパンやブタンなどの比較的液化しやすいガスの総称です。
圧縮することにより常温で容易に液化でき、輸送に適しています。
エナジーバンク 日本政策投資銀行50%出資、株式会社スマートエナジー50%出資の、Daigasグループによるエネルギーサービス専用のSPC(特別目的会社)です。
日本政策投資銀行の制度融資(低利融資)をイニシャルコストの最大50%ご活用いただけます。
日本政策投資銀行他の「金融ノウハウ」、Daigasグループの「省エネマネジメントノウハウ」、日本スマートエナジーの「CO2削減認証ノウハウ」を最大限活用し、天然ガスを活用した省エネおよび省CO2に寄与する設備などへの投資を進めることで、国内のCO2排出量削減に貢献することを目指します。
エネルギーサービス
(ES:Energy Service)
コージェネレーションなどの省エネ設備をお客さまの敷地内に設置し、発電量やエネルギー使用量に応じてサービス料金をお支払いいただくサービスです。
エネルギーソリューション エネルギーの有効利用やコスト低減など、エネルギーに関するトータルのソリューションです。
エネルギーマネジメントシステム
(EMS:Energy Management System)
ICT(情報通信技術)を用いて、家庭やビル・工場などのエネルギー使用を管理しながら最適化するシステムです。
大きく分けて家庭内で使われる「HEMS(H=ホーム)」と、オフィスビルなどを対象とする「BEMS(B=ビルディング)」があります。
オペレーション&メンテナンス
(O&M)
ユーティリティ設備の日常運転管理や維持管理からメンテナンスまでを指します。
オンサイト・エネルギー 必要とする電気や熱などのエネルギーを、必要とする場所で発生させて供給することです。

か行

ガスエンジン ガスを燃料として動かすエンジンです。ガス器具・設備では、熱と電気を発生させるコージェネレーションシステムや、ガスヒートポンプ(GHP)などに利用されています。
ガスエンジンヒートポンプ(GHP) ガスエンジンで室外機のコンプレッサーを回し、ヒートポンプ運転によって冷暖房を行う空調システムです。
オフィスや学校などの空調に採用されています。
ガス吸収式冷温水器(ナチュラルチラー) 水を冷媒とする地球に優しいノンフロンの空調システムです。大型ビルや商業施設などの施設全体の空調に採用されています。
ガスタービン 圧縮機で吸入・圧縮された空気中で燃料を燃焼させ、生じた高温・高圧ガスの膨張力を利用してタービンを回転させます。
貫流ボイラ 貫流ボイラは、管によって構成され一端から給水し、他端から蒸気として送り出す方式のボイラのことをいいます。小型・軽量で保有水が少ないため短時間で起動できます。また、貫流ボイラは最高使用圧力、伝熱面積などにより、ボイラ、小型ボイラ、簡易ボイラに区分されます。簡易ボイラはその中で最も規模が小さく、取扱い資格が不要です。
カーボンオフセット 家庭や企業から排出されるCO2等の温室効果ガス(GHG)を、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業といった温室効果ガスの削減活動等に投資するなどして埋め合わせ(オフセット)するという考え方です。また、CO2削減活動への寄付金分等を商品代に上乗せした商品を、カーボンオフセット商品といい、こうした商品を購入することで間接的にカーボンオフセットすることができます。
カーボンプライシング カーボンプライシング(Carbon Pricing)とは、CO2などの温室効果ガス(GHG)の排出に価格付けを行うことです。企業や家庭が排出量に応じて負担することで、GHGの排出削減を促す施策のことをいいます。主に、化石燃料の使用に伴うCO2排出量に応じて課税する「炭素税」と、CO2の排出超過分や不足分を国同士や企業間で取引する「排出量取引制度」があります。
カーボンニュートラル 温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすること
逆潮流 太陽光発電やコージェネレーションなどの分散電源の発電電力が商用電力系統に流れることをいいます。
ギャランティード・セイビングス ESCOサービスの契約形態です。お客さまが事業資金を調達します。お客さまとESCO事業者の間にはESCOサービス契約が交わされ、お客さまと金融機関の間には、融資に関する契約が交わされます。
関連用語:シェアード・セイビングス
クリーンエネルギー 電気・熱などに変えても二酸化炭素・窒素酸化物などの有害物質が少ないエネルギーで、自然エネルギーや再生可能エネルギーとも呼ばれます。太陽光・水力・風力・地熱のほか、燃料電池・コージェネレーション天然ガスなども含まれます。
工業用バルクローリー 民生用バルクローリーと比較して大型であり、より多くのLPガスを運搬できます。
容器のみのタイプと払出機能(液中ポンプやコンプレッサー)付きとがあります。
高位発熱量基準(HHV) 燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱(水蒸気から水への状態変化に費やされる熱量)を含めた発熱量のことをいいます。Higher Heating Valueの略。
小売電気事業者 小売供給(一般の需要に応じ電気を供給すること)を行う事業者
固定価格買取制度(FIT)
⇒FIT電気
FITとはFeed-in Tariff(固定価格買い取り制度)の略で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの普及を図るため、国が定める固定価格で一定の期間、電気事業者に買い取ることを義務づけた制度です。FIT電気とはこの制度で買い取られた再生可能エネルギー源を用いて発電された電気のことをいいます。
コージェネレーションシステム(CGS) エンジンやタービンで発電し、同時に発生する熱エネルギーを空調などに利用する高効率の分散型発電システムです。省エネ性や省コスト性に優れるだけでなく、節電・電力ピーク対策や電源セキュリティ向上の手段として社会的にも注目されています。

さ行

再生可能エネルギー 太陽光、風力、水力、波力、地熱、また、家畜の糞尿や廃木材、廃植物油等のバイオマス(有機資源)による発電等、繰り返し再生使用することが可能な自然由来のエネルギーのことをいいます。
シェアード・セイビングス ESCOサービスの契約形態です。ESCO事業者が事業資金を調達します。お客さまとESCO事業者の間でESCOサービス契約を締結し、ESCO事業者と金融機関は融資に付随する契約を締結します。
関連用語:ギャランティード・セイビングス
シェールガス 頁岩(シェール)層から採取される天然ガスLPガスです。従来のガス田ではない場所から生産されることから、非在来型天然ガス資源と呼ばれます。
事業継続計画
(BCP:Business continuity planning)
災害や予期せぬ事態など組織が内外の脅威にさらされる事態が発生した場合でも、継続的に事業を営むための準備や、万が一、事業活動が停止した場合の対応策をまとめたリスク管理計画です。
受電設備 電力会社から受電した電力を設備に適した電圧に変換するとともに、事故が波及しないように遮断する装置です。
消化ガス 下水汚泥を酸素のない状態で嫌気性発酵し生成したガスのことで、主にメタンと二酸化炭素からなります。
蒸気ボイラ 水(液体)に熱を加え、蒸気を作るボイラです。
ストレージタンク 消費先に固定設置する大型LPガス貯蔵設備のことです。工業用バルクローリーによって直接充填供給を行います。貯蔵容量は10~30t/基です。
スマートエネルギーネットワーク 太陽光発電などの再生可能エネルギーと大規模電源やコージェネレーション、お客さま先の負荷を組み合わせ、熱や電気の相互融通を行い省エネ・省CO2を実現するソリューションです。
創エネ 自治体や企業・一般家庭において、エネルギーを節約する(省エネ)だけに留まらず、自ら積極的にエネルギーを創り出す、という考え方です。
石油石炭税 石油石炭税法に基づき、原油および輸入石油製品、ガス状炭化水素(石油ガス:LPガスおよび天然ガス:LNG)並びに石炭に対して課される日本の税金です。
(原油・石油製品:2.8円/L、 ガス状炭化水素:1.86円/kg 、石炭:1.37円/kg 2016年4月1日より適用)
送配電事業者 自らが維持し、及び運用する送電用の電気工作物により一般送配電事業者に振替供給を行う事業

た行

ターボ冷凍機 遠心式圧縮機を利用した冷凍機で、オフィスビル・地域冷暖房・病院・半導体工場・石油化学工業などに利用されています。
地域冷暖房 熱供給事業を参照。
低位発熱量基準(LHV) 燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱(水蒸気から水への状態変化に費やされる熱量)を含めない発熱量のことをいいます。Lower Heating Valueの略。
定格ボイラ効率 定格出力時において、ボイラに供給された全熱量に対する発生蒸気が吸収した熱量の割合をいいます。
デマンドレスポンス(DR) 電力を使用する側が使用量を調整することで、電力の需給バランスを一致させることをいいます。
天然ガス メタン(CH4)を主成分とする天然に産出される可燃性・無色無臭の化石燃料です。
不純物をほとんど含まないため、石油や石炭と比べると地球温暖化の主要因とされる温室効果ガスの大部分を占める二酸化炭素(CO2)や酸性雨の原因とされる窒素酸化物(SOx)、大気汚染などの原因とされる硫黄酸化物(NOx)の排出量が少なく、環境にやさしいエネルギーです。また空気よりも軽く、万が一漏洩しても上方に拡散するため、安全性に優れています。
天然ガスは世界各地に分散して埋蔵されており、供給安定性にも優れたエネルギーです。
特定送配電事業者 自らが維持し、及び運用する送電用及び配電用の電気工作物により特定の供給地点において小売供給又は小売電気事業若しくは一般送配電事業の用に供するための電気に係る託送供給を行う事業者
電力購入代行 お客さまにかわって複数の電力会社から最適な電力を選択・調達し、エネルギーコストを低減します。

な行

熱供給事業 1ヶ所、または数ヶ所のプラントから複数の建物に配管を通して、冷水・蒸気(温水)を送って冷房・暖房などを行う事業です。設備を1ヶ所にまとめて供給しますのでエネルギーを効率的に使え、またスペースに無駄が生じません。

は行

バイオガス バイオマス(動植物に由来する有機物であってエネルギー源として利用することができるものであり、原油、天然ガス、可燃性天然ガスおよび石炭ならびにこれらから製造される製品を除くもの)から発生するまたは由来する可燃性ガスをいいます。未利用の再生可能エネルギー源であることから地球温暖化対策の一つとしてその有効利用が期待されています。
バイオガスコージェネレーション 有機廃棄物などを発酵させて発生したメタンガスをさまざまな設備に投入することで、工場で発生した廃棄物をその場で再びエネルギーとして利用できます。
バイオマス 一般的に再生可能な、生物由来の有機性資源で化石燃料を除いたのもを指します。またバイオマスを用いた燃料を、バイオマス燃料といいます。
バイオマスは新たな資源投入を抑え、廃棄物ゼロを目指す循環型社会構築を目標として、活用が注目されています。
発電事業者 自らが維持し、及び運用する発電用の電気工作物を用いて小売電気事業、一般送配電事業又は特定送配電事業の用に供するための電気を発電する事業者
バルク貯槽 消費先に固定設置するLPガス貯蔵設備のことです。民生用工業用バルクローリー車によって直接充填供給を行います。貯蔵容量は300~3,000kg/基です。
バーチャルパワープラント(VPP) 分散型エネルギーリソース(DER)の保有者もしくは第三者が、分散型エネルギーリソース(DER)を 制御 (DSRからの逆潮も含む)することで発電所と同等の機能を提供することです。
ピークカット 電力需要のピークにあたる時間帯の電力消費を低く抑えることをいいます。電化製品の設定変更や使い方を工夫したり、使用時間をずらしたりすることで、節電・ピークカットに貢献できます。
ピークシフト 電力などのエネルギー使用量が多い時間帯をずらして、電力需要ピーク時における電力消費を抑えることです。たとえば、電力需要の小さい夜間に蓄電して昼間の電力使用を減らしたり、工場の操業を平日から土日にずらしたりして、電力消費をできるだけ平準化しようとすることです。
プロパンガス
(LPガス、LPG:Liquefied Petroleum Gas)
プロパンやブタンを主成分とするガスで、液化石油ガスのことをいいます。
ボイラ運転効率 実際の負荷変動時において、ボイラの運転・停止を含め長時間使用する場合の総合的なボイラ効率です。
ボンベ(シリンダー) 消費先に個別に設置するための容量8~50kgの容器のことです。
ボンベ方式では充填所で充填されたボンベを交換することにより、LPガスの供給を行います。

ま行

マイクロコージェネレーションシステム 100kW未満のガスエンジンコージェネレーションシステムのことをいいます。
未利用エネルギー 生活排水や中・下水、河川水や海水、変電所や工場の排熱、地下鉄や地下街の冷暖房排熱など、今まで利用されていなかったエネルギーの総称です。
民生用バルクローリー 消費者先に設置された貯蔵設備にホースを接続し、直接LPガスを充填する移動式の充填設備のことです。
メタネーション 水素とCO2から都市ガス原料の主成分であるメタンを合成する技術
メタン 天然ガス・石炭ガス・炭坑からのガス・自動車排出ガスなどに含まれる無色・無臭のガスで、天然ガスの主成分です。

や行

ユーティリティエージェント Daigasエナジーがお客さまにかわり、「ガスなどのエネルギー設備はもちろん、受電設備から発電機、空調設備、水処理設備などユーティリティ設備の仕様検討・設計・施工」、「電力・ガス・水などのエネルギー調達」、さらには「ユーティリティ設備のオペレーション&メンテナンスを通じたエネルギーマネジメント」を行い、信頼性・環境性・コストパフォーマンスに優れたトータルシステムをご提供します。
ユーティリティ設備 工場やビルの構築のために必要となる電気・熱・冷水などを供給する設備です。

ら行

冷凍トン(RT) 冷凍機の能力を表す単位です。1冷凍トンは1日(24時間)に1トンの0度の水を氷にする能力です。
レジリエンス/レジリエント レジリエンス(Resilience)/レジリエント(Resilient)とは、一般的に大きな力で変形してもしなやかに回復するという意味です。近年では、日本政府が進める国土強靭化政策のなかで、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震などの自然災害リスクへの対応力(防災・減災)を指す言葉として使われています。

アルファベット

CCS(CO2回収・地下貯留) Carbon Capture and Storageの略で、石炭・石油の燃焼時に排出する炭酸ガスを分離・回収して、地下に貯留し、大気にCO2を放出しない技術のことです。
CP(Contract Price) サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ社が毎月公表するLPガスの輸出価格($/t)で、LPガス料金はCPに連動して変動します。
ESCO(Energy Service Company) エネルギーの診断から省エネ計画の立案・提案、設備の導入・メンテナンス・省エネ効果の確認までトータルにご提案するサービスです。
ギャランティード・セイビングスシェアード・セイビングスの2方式の契約形態があります。
ESG ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。特に、年金基金など大きな資産を超長期で運用する機関投資家を中心に、企業経営のサステナビリティを評価するという概念が普及し、気候変動などを念頭においた長期的なリスクマネジメントや、企業の新たな収益創出の機会(オポチュニティ)を評価するベンチマークとして、国連の持続可能な開発目標(SDGs)と合わせて注目されています。
IPP Independent Power Producer(独立系発電事業者)の略。自らの所有する施設で発電した電力を電力会社に卸売りする事業者のことをいいます。国内では、1995年の電気事業法改正によって、一般の事業者が電力会社へ電力を卸供給することが認められるようになりました。
Jクレジット 中小企業などが高効率機器などの設備を導入することによって達成されるCO2削減量を、クレジット化して大企業などが買い取ることで、日本国内のCO2削減を促進する仕組みです。
PRTR法 PRTRとはPollutant Release and Transfer Registerの略で、1999年に公布された「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」の略称です。PRTR制度(化学物質排出移動量届出)とは、対象となる化学物質(第一種指定化学物質)について、規定数量以上取り扱う事業者が排出量等を国に届け出る制度で、462の化学物質が第一種指定化学物質となっています。
RE100 使用電力をすべて再生可能エネルギーで賄うことを目指す企業で構成される国際イニシアティブのことをいいます。
LNGサテライト供給 LNG受入基地から供給エリアまでの導管(パイプライン)が整備されていないなど、ガス導管が届かない場合、LNGローリー車でLNGを輸送することです。
LNGローリー車 LNG受入基地から導管(パイプライン)が整備されていない供給エリアまで、LNGを輸送するタンクローリー車のことです。
PV(Photoboltaic) 太陽光発電のことです。太陽電池を用いて発電を行います。
ZEB Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼びます。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。

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